初期ジャズの音源及び文献を捜し求めている。
この時代の文献が極端に少ない。
「ボリス・ヴィアンのジャズ入門」最近出された中では初期ジャズが詳しく書かれている。
ジャズが生まれてまもないころ最も重要視されるのがフレッチャー・ヘンダーソン楽団。黒人ポピュラー音楽の先駆者。1990年に発売されたCDの解説がとても素晴らしい。読むと必ず聞きたくなる。解説は瀬川昌久。この方や野口久光氏の評論は本当に見事だ。
「ジャングルド・ナーブス」
アップテンポの迫力あるアレンジはロジャー・ムーア又はフレッチャー・ヘンダーソン。ミュート・ブラスとサックスの整然たる合奏の対比、ラストのクラリネット合奏のパワーなど当時評判だった。チュー・ベリー(ts)に続くエルドリッジ(tp)の高音のプレイ、シドニー・カトレットの(ds)の強力なドラミングがハイライト。エド・カフィー(tb)、ベイリー(cl)と続く。
普通に曲の流れを書いただけなのに、当時画期的だったヘンダーソン楽団の特色を端的に言い表している。実際音を聞くとその通りの流れで、「このかっこいいトランペットがエルドリッジなんだ」とか、ますます楽団やこの時代の音へ興味を誘う。こんな解説が沢山載った本がほしい。
フレッチャーヘンダーソン楽団出身といえばルイ・アームストロング。瞬発力があり、力強く、切れがある。肉声に近い楽器であるトランペットを最も生々しく演奏する。今、聞いてるのは1927年ホットファイヴの演奏。初期のジャズにはバンジョー奏者も多く入っており、その洒落た音が初期ジャズの魅力の一端を担っている。バンジョー奏者はジョニー・センシア。「アイムノットラフ」ではブルース・ギタリストとしても有名なロニー・ジョンソンが渋いブルージーなギターを弾き、センシアとの絶妙な絡みを聞かせる。
アームストロング・オールスターズで40年代後半に活躍したトロンボーン奏者のジャック・ティーガーデン。この人はルイの音楽性に近く、大らかに美しいサウンドを奏でる。
ジャズのバンジョー奏者で他に印象的なのが、デューク・エリントン楽団のフレッド・ガイ。
初期エリントン楽団で刻まれるリズム・バンジョーの音がかっこいい。
ウクレレ奏者のクリフ・エドワーズも洒落てる。この人は「ウクレレ・アイク」という愛称もあり、ディズニー「ピノキオ」の「星に願いを」でも有名。映画「ザッツ・エンターテインメント」にも出演しており、「雨に唄えば」を歌っている(これもクリフがオリジナル)。「魅惑のリズム」という曲が絶品で、中村とうよう「アメリカンミュージックの原点」でも紹介されてる。
中村とうよう編集、初期のジャズ中心だった「レコード・コレクターズ」。
デザインも特集も素晴らしい。
弦楽器の絡みがとても好きで、エルヴィス・プレスリーの最初期の曲に「アイ・ラヴ・ユー・ビコーズ」という曲があるが、ここでスコッティ・ムーアのエレキ・ギターとエルヴィスのアコースティックの絡みは最高で、ムーアのブルージーさが良く出た傑作バラードだと思う。エルヴィスのアコギは歌声と同じく繊細で美しい。
初めての録音である「マイ・ハッピネス」のアコギもまろやかでいて、リズムを刻む音の切れ味は黒人音楽のオフ・ビート感覚が滲み出ている。
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