また残念なことに訃報から。
この暑さが人類を肉体的にも精神的にも蝕んでいるように思えてきます。
音楽評論家・映画評論家の今野雄二さんが自殺されたようです。氏のお勧めする音楽は大好きでした。古くはロキシー・ミュージック、トーキング・ヘッズ、最近のナイン・インチ・ネイルズ、アーケイド・ファイアまで、都会的で洗練されていながらも、アヴァンギャルドで前衛的な、氏の選ぶサウンドは、これぞポップ・アートという感じでした。
我が道を行くタイプで、ブレがない音楽批評だったので、氏が薦める音楽は期待して聞いてみたくなるものでした。こういう音楽評論家がいなくなるのは残念です。ご冥福お祈り致します。
7月末、福岡市中央区六本松、古書組合での仕入です。めぼしいのはYMO掲載の1980年代音楽雑誌「サウンドール」ぐらいでしょうか?私はYMO直撃世代だったのですが、同時期音楽に興味がなくなっていて、どちらかというとYMOは後追いです。私が暮らしていた田舎ではYMOより横浜銀蝿でしたね。ただその時期NHK教育テレビで若者向けの番組「YOU」ってのがありまして、そのテーマ曲を坂本龍一が手がけていました。これが良い曲で、今でもそのミニマルなサウンドが頭をぐるぐる回ることがあります。
80年代初期で熱狂したといえば、プロレスでしょう。私がはじめて小遣いで買ったLPが「スーパー・ファイターのテーマ」というプロレステーマ曲全集でした。70年代後半から80年代初期のディスコふうサウンドが多く、ブラック・ミュージックが好きになったのはここからでした。当時好きだったテーマ曲は、ジミー・スヌーカのカーティス・メイフィールドのカバー「スーパー・フライ」、ダスティ・ローデスの「アメリカン・ドリーム」はスロー・テンポのディスコ、坂口征二の「燃えよ荒鷲」は日本調ファンク、長州力の「パワー・ホール」は平沢進が作って有名なミニマル・ファンク(今ネットで調べたらスーパー・ストロング・マシンの「ハリケーンズ・バム」も平沢進らしい。これも良い曲だった)等々。
初代タイガーマスクのデビュー戦はテーマ曲をロックバンドが生で演奏していました。「タイガー、タイガー!」とシャウトするこの曲が凄く印象深く、ずっと気になっていましたが、21世紀ネット時代になってやっと誰が演奏していたのかが分かりました。「ブレイン・ウオッシュ・バンド」。「赤いキャロル」と呼ばれるロカビリー・バンドで、音楽性も高く、カルト人気があり、クールスやキャロル好きにはたまりません。ギターウルフに近いようなぶっ飛んだセンスもあり、数年前に出た2枚組ベストも当然買いました。しかし残念なことに「バーニング・タイガー」は収録されていませんでした。今、ネットで調べたらこの蔵前決戦でブレイン・ウオッシュ・バンドともう一組出てたバンドが「外道」だったらしい。このころの新日本プロレスはセンス良かったなぁ。
TEL:0948-72-3748 携帯:090-8914-9246 担当/大里
メール:kenjikora@ybb.ne.jp
中古レコード・CD・古本の買取りは福岡・アッサンブラージュへ