マイルスの1948年「ロイヤル・ルースト」でのライヴを聞くと、
新しい閃きを持ち才能を開花させた瞬間が、
ジャズだけでなく音楽ジャンル問わず深い感銘を与えてくれることをまざまざと思いしらされる。
それは1941年のミントン・ハウスでのチャーリー・クリスチャンしかり、
1947年セロニアス・モンク、ブルーノート・リーダー初セクションしかり、
スイング、ビッグ・バンドから脱却した革命的な瞬間であり、
それは来るべきモダン・ジャズの時代を時代を先取りしたブリリアンスな鋭気に満ち溢れている。
録音技術の悪さや、古めかしいテクニック云々関係なく、
斬新なものは今から80年前であろうともフレッシュに聞こえるのはなんだろう?
現在、最新音でピョンピョン飛び跳ねる女性シンガーの音に
古めかしさを感じてしまうのはどうしてだろう?
音楽には様々な聞き方があるが、私が最も興奮するのは、
繰り返すが、ブリリアンスな鋭気を宛てがわれた時である。
「ロイヤル・ルースト」は改めてこのことを理解させてくれた。
エリントンの持つマジック・グルーヴ、ベイシーの限りなく黒い才能、
大御所たちが最も脂がのった凄まじき活躍ぶりと、
モダン・ジャズを生み出す才能が開花した若手達の演奏、
これらの混沌を改めて理解しようと、1940年代ジャズを改めて体系的に整理している。
今の所、参考にしている文献は「季刊 ジャズ批評No.80ジャズ1940年代 ビバップ」で、
新刊本屋で探していたが、何のことは無い、
うちのお店の倉庫、デスクの横の手が届く場所に在庫があった。
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