昨日は熱狂的なホワイトスネイクのファンの方から(&ジョン・サイクス)
「サーペンス・アルバス」10種近く違うヴァージョンのレコードを買取しました。
これだけ購入されるとデイヴィッド・カヴァデールも冥利に尽きるかと思います。
ホワイトスネイクの来日公演、例のコロコロの件で中止となりました。残念。
さて、私は、夜中の2時に目覚めてしまい、
読み残していた「フィル・スペクター 甦る伝説」を読み始めました。
本当にスペクターという人は凝り性で、
自分の納得するまで音を聞きまくるだけ、聞いて、聞いて、聞きまくり、
そして独自にエコーから、ミックスから、多重録音から、
モノラル録音への執着、演奏者、エンジニアの選択など、
ルールに従わず、独断で自分の耳だけを信じて作り上げたんですね。
最近でもよく「ウォール・オブ・サウンド」を再現した音などありますが、
あの時代のスペクターでしか再現できない、
「ワン・アンド・オンリー」の独裁者の音であります。
だからこそ、惹きつけて止まないのです。
それでいて、ロックンロールの肝となる、
ドラムのハル・ブレインに全信頼で自由に叩かせたことで、
真のロックンロール・オーケストラになっているのです。
一番、印象的だったのは、フィルが全てをかけた
「リバー・ディープ・マウンテン・ハイ」の録音で
「真っ暗闇の中で汗だくになったティナ・ターナーはブラジャー一枚になり、
深く息をついて歌い始めた」のとこ。
ここまで追い込んで追い込んで作り上げたものが、
アメリカでヒットしなかったことで、
凄まじい精神的ダメージを負ってしまい、
音楽界から一線を引いてしまうほど鬱になったと。
ここまで自分や他人を追い込んで音を作り上げるフィルの
人間性は破綻しているに等しいが、
こんな凄いものを残して頂けるなんて尊敬します。
あと、フィル・スペクターはヘッドフォンで聴くのが最高です。
モノラルに拘る意味が分かります。
密封されたヘッドフォンはフィルのスタジオで聞いていた音に近いと思います。
この音の塊で、幾多のR&Bの歌手の爆発力と対等になり、
それを融合させ、科学反応を起こした奇跡の音を、
フィルは作りたかったのだと思います。
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