久しぶりにDVDで映画を観ました。
「レッキング・クルー〜伝説のミュージシャンたち〜」です。
特に感動するとか、面白いとかでなく、
当時のミュージシャンの懐古話を淡々と聞く映画でした。
中心を成すギターのトミー・テデスコは名前知ってるだけで、
演奏はよく知らなかったのですが、
ゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズでの
「Sure Gonna Miss Her」のスパニッシュふうのギターが素晴らしい。
ベンチャーズの「Hawaii Five-O」でのギターも彼だそうです。
しかしながらベンチャーズは、
ビリー・ストレンジなりトミー・テデスコなり、
ノーキーやジェリー・マギーでなく、
色々と弾いてる。
こういうのがビートルズ以降のロック・マニアに
馬鹿にされがちなんだろう。
これが、そのまま1970年代以降の、
「本人達が演奏できたり、作詞作曲できないとロックではない」
このような志向に結びついてきます。
ジャズ畑のバーニー・ケッセルなんかが、
「ロックは仕事だ」と割り切って言うところが面白いです。
誰だか忘れましたがジャズ・ギタリストが、
「ロック・ギター買ってきて、
簡単にロック奏法を覚えて仕事にした」
要するに、この映画のテーマは「プロとは何たるものか?」
プロの技術は凄いことと、お金がいっぱい入ってくること。
しかしながら、時代は経つにつれ、
ハル・ブレインは「1970年代後半には、
大金持ちが一文無しになった」と語ります。
山下達郎がニューヨークにレコーディングに行った1970年代後半、
「好きなドラマーはハル・ブレイン」と言ったら、
プロデューサーのチャーリー・カレロから
「彼は過去のドラマーだ」と言われたらしいですが、
それが、そのままリンクします。
話や意味は違えど、演奏できない状況が、
今のコロナ禍の音楽状況と照らし合わせてしまいます。
深読みすると「ロックとお金と思想」が描かれた映画だと思います。
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