最近ブライアン・ウィルソンのソロにハマってますが、
彼の明るいポップスは、
かつての狂気を期待してきた者にとって物足りなかったのですが、
純粋なメロディーメーカーとして聞くと抜きん出るものがあり、
かすれた声で歌う純粋無垢なおじさんの職人的ポップスとらえると
自分の中で評価が変わってきました。
あまりにもノンサッチ盤のスマイルが健康的過ぎて、
ブライアンのソロには失望してました。
それに比べてビーチ・ボーイズの「スマイル・セッション」は
フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドに影響を受け、
モノラルでの録音で、
キテレツなコラージュ的な音をモノラルに詰め込み、
溢れんばかりの狂気の才能をモノラルという狭い世界に閉じ込めて、
ロックンロール的なストレート直球に仕立てあげ、
我々の魂にぶち込んだのです。
それはブライアン信者と共に作った幸せな再録ステレオ・スマイルとは違います。
否定的だった他のボーイズの面々と
当時の一流セッション・ミュージシャンによるドライで鉄壁なプロの仕事と、
ブライアンのこだわりと妥協の緊張感、
フィル・スペクターやビートルズへの恐怖、
過度なドラック依存、
ブライアンの頂点を迎えた想像力、
これらの条件あってのスマイル・セッションであり、
これらが抜け落ちた再録スマイルに狂気を期待するのは間違いだったのです。
今、私はそのスマイルで培ったマジカルなサウンド作りの
職人気質な所をソロでは楽しんでいます。
ボーイズの面々が揃っていたサーフィン時代の
初期から中期のビーチ・ボーイズのおじさん版です。
ビーチ・ボーイズは偉大です。
2012年の「ゴッド・メイド・ザ・ラジオ〜神の創りしラジオ〜」でも
マイク、アル、ブルースがいることで、
ブライアンのソロより、青春ポップスの色彩が広がります。
これにカール、デニスがいた頃、
レッキング・クルーの凄腕ミュージシャン、
才気溢れるバーバンクの面々との関わり、
1950〜1970年代のビーチ・ボーイズはやはり圧倒的です。
ジャズ、ロック、ソウル、ブルースのレコード、CD、
出張買取、店頭(持ち込み)、宅配買取致します。
福岡市の中古レコード屋・中古CD屋アッサンブラージュ。