昨日は福岡市西区の当店でロックのレコードの持ち込み買取がありました。
さて、お客さんが視聴します。
当店は視聴仕放題としておりますが、
その視聴で、お客さんが私が今聞いてた音楽と全く違うジャンルを聞かれると、
今までジャズ・ボーカルを聞いていた耳がブルースになったりします。
昨日はフランク・シナトラの「ナイス・ン・イージー」を聞いてました。
一連のキャピトルのシナトラ作品でも最高傑作の一つであり、
グラミー賞を受賞し、60周年盤も出されるほどです。
シナトラのボーカルがネルソン・リドルの雲のようなオーケストラの上を歩いているかのような浮遊感。
シナトラがリドル・オーケストラのリード楽器のようにメインを張っている。
伴奏と歌手ではなく、歌手がリードを取るジャズ・ボーカルの理想がこのアルバムにはあります。
それでいてサックスなど他の楽器も非常に効果的なソロをとっています。
と、こんな感じにシナトラ聞いてたところ、
お客さんが、ブルースの女王、チェスのココ・テイラーを聞き始めました。
これが1969年作品で、チェスの重鎮ウィリー・ディクソンが手塩に掛けて育てた逸材。
バディ・ガイのギターとウィリーのベースが最高潮。
晩年のチェスの大傑作と仕上がっています。
お客さんはこのチェス時代のベストを購入されました。
私も欲しい。そこで帰宅後、アマゾンで調べると、ファースト・アルバムが1000円で発売されてた。
即、購入。このファーストとベストは殆ど曲が被りますが、
オリジナル・ジャケットで手に入れたのでお客さんに自慢しよう!
ウィリー・ディクソンが2曲ココと一緒に歌います。
このデュエットが最高です。ウィリーのココへの愛が伝わります。
次にお客さんはジャンクであったストレイ・キャッツのファーストを聞き始めました。
これも、最高です。私は殆どストレイ・キャッツは聞いていなかったのですが、
3ピースのロカビリー・バンドが達者な演奏で直線的でパワフルな演奏をすると、
まるでフィル・スペクターの「ウォール・オブ・サウンド」です。
ロカビリーだけでない幅広い音楽性を感じさせ、
これまた欲しくなってしまいました。
ただ、ココ・テイラーも買いましたし、
実はその前にビル・エヴァンス・トリオ’65も購入していたため、
これは我慢しました。
「ビル・エヴァンス・トリオ’65」。
スコット・ラファロでなく、チャック・イスラエルがベースです。
あまり評価は高くはないのですが、
凄く気に入りました。
もう、この辺は好みですが、
時折冗長な演奏に聞こえてしまうエヴァンスのピアノが、
元気発剌でいて、繊細さは失われていない。
これもレコードを再生チェックした時、気に入った偶然の賜物。
そして、最後にアルバート・キング「キング・オブ・ザ・ブルース・ギター」。
ブッカー・T&ザ・MG’sをバックにして、
これほど、ゆるいテンポでシャッキとした演奏ができるのは凄すぎる、渋すぎる!
まだ、全部は聞いていないのですが、
スティーヴ・クロッパーとアルバート・キングのツイン・ギターなんて、
考えるだけで聞きたくなってしまいます。
これ、自分で買ったら、お客さん怒らないかな(笑)。
「これ買っていいですか?」ってお客さんに聞こう。
変な店員だ。逆だ!(笑)。
以上、最近のお気に入りでした。
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