なかにし礼が亡くなった。
僕は強烈な印象は歌詞より、
ビートたけしと豊川悦司が素晴らしい演技をした「兄弟」だ。
借金を肩代わりする弟のなかにし礼、
血が繋がってる二人は縁が切れない憤り。
トヨエツの格好良さ、たけしの情けなさ、
ドラマ史に残る傑作でした。
オールディーズを歌謡化させた最高の傑作
アン・ルイスの「グッド・バイ・マイ・ラブ」。
「あなたは右に、私は左、ふりむいたら負けよ」
「忘れないはあなたの声、優しい仕草 手のぬくもり」
なかにし礼は常に「情」に負けてしまう、
弱者の味方を描いた作詞家だった。
北島三郎の「まつり」にしても、
「俺もどんとまた生きてやる」、
この歌詞も敗北者への応援歌だ。
初期の奥村チヨの「恋の奴隷」なんか、
凄まじいほど「情」に訴える。
細川たかしの軽快なサウンド「北酒場」にしても、
あれだけ売れたのは、
未練がましい情けない男を描いたから。
初期のザ・ピーナッツの「恋のフーガ」から
「追いかけて 追いかけて」ですし。
これだけ「情」に振り回された、なかにし礼には、
亡くなった後は、ゆっくり自分自身のために生きてほしい。
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