ブライアン・ウィルソン復活キャンペーンで、無理やりブライアンを引っ張り出した
ビーチ・ボーイズ15周年アルバム「15 Big Ones」が良い。
カバー・アルバムとしてブライアンも望んでいなかったと言われるアルバムですが、
マーケティング的には往年のオールディーズ・カバーで、
映画「アメリカン・グラフィティ」などで盛り上がった
1970年代後半にぴったりのアルバムです。
時代はこのビーチ・ボーイズ・サウンドを求めていた。
それに十分応えたビーチ・ボーイズのコーラス・ワークとアレンジ。
この手の企画させれば、もっとも都合の良い。
またメンバー全員が残っていただけあって、
まだまだ現役感が持続されており、
幾多あるオールディーズ・カバー・アルバムの名盤に仕上がっております。
私のお気に入りは「It’s OK」。
これはオリジナル・ソングですが、
オールディーズ・名曲ナンバーに紛れて、
オリジナルが優れてるところが凄い。
次は「Had To Phone Ya」。
あれ?結局ブライアン・ウィルソンの曲ばかりになってる。
「Everyone’s in Love With You」も良い歌ですが、
これはマイク・ラヴの曲で、
マイクのセンチメンタルな部分が出た美しい曲で、
印象的なフルートはなんとジャズのチャールズ・ロイド!
アレンジはブライアンらしい幻想的で、
当時の嫁のアメリカン・スプリングみたいな感じの名曲です。
これも結局ビーチ・ボーイズのオリジナル。
オリジナルの出来の良さと、お得意のオールディーズ。
このアルバムは15周年アルバムにふさわしいのでは。
そして最後を締めくくるのはライチャス・ブラザースのカバー、
「Just Once in My Life」。
キャロル・キング、ジェリー・ゴフィン、
そしてフィル・スペクターの楽曲を、
ウォール・オブ・サウンドでビーチ・ボーイズが歌う。
カールのソウルフルな歌唱に、
苦しさを滲ませたブライアンの絶唱。
スペクターの影に悩まされたブライアンが、
音の壁を必死に打ち壊そうと叫び続ける!
まるでビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」。
コンプリート・アルバムのラストを締めくくる名曲
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のよう。
傑作コンプリート・アルバムなのではないでしょうか。
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