ブッカーT&ザMG’sのアル・ジャクソンを最初聞いた時、
重すぎて野暮ったいと思っていたのですが、
まず、これだけの重い音でソウルのグルーヴを作ること自体が驚異的なことに気づきました。
ロックやソウルのボーカルのバックというと、
歌をサポートするように軽快でいて、
それでいてグルーヴを奏でるドラマーこそ名ドラマーと思ってましたが、
こういうふうに「ズドンズドン」と存在感をあらわにして、
ボーカルをサポートする人は、このアル・ジャクソンにしかあらず。
まさにドラマーの王様です。
これでおかずの手数まで多いなんてドラマーの全てを手にした天才です。
これをサポートするのではなく、対等なレベルで、
ベースのドナルド・ダック・ダン、キーボードのブッカー・T・ジョーンズ、
そして、キース・リチャーズやチャック・ベリーを上回る一つのフレーズで
セクシャルな音を奏でる真の天才スティーヴ・クロッパー。
さらにメンフィス・ホーンズという、
強力なホーン・セクションが歌をサポートする。
これにオーティス・レディングやらカーラ・トーマスとか猛者が、
歌いまくるとなると、もはや誰も敵わない。
スタックスのサウンドはもうスティーヴ・クロッパーのギターを聞くだけで価値がある。
「センス」という点ではクロッパーのギター・フレーズを軸にしたスタックス録音は、
コンビネーション、タイム感、あらゆる音楽を遥かに超えてしまっている。
でも、このバンドの音を締めてるのはベースのドナルド・ダック・ダン。
曲の始めから終わりまで、ベース音を際立たせ、
「締め、お開き!」ってな感じにさせるベーシストはいないのでは。
まさにグルーヴの中隔を成し、
ダンがグループの中心にいるからこそのブッカーT&ザMG’sである。
ソウルでもなく、ロックでもないスタックスの音。
この熱狂の「スタックス/ヴォルト・レヴューvol.1と3」を聞いてるとそう感じてしまう。
「vol.2」買取したかな?
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