最近はジャズ・レコードやCDの買取が多いのですが、
私が今ちょっとづつ、ゆっくり読んでいる、非常に面白い本があります。
「私はリズム&ブルースを創った〈ソウルのゴッドファーザー〉自伝」
ジェリー・ウェクスラー (著)
ウェクスラーはアトランティック・レーベルを代表するプロデューサーであり、
レイ・チャールズやアレサ・フランクリンを手がけた人物であります。
彼が青春時代を過ごしたのはスイング・ジャズからバップの時代であります。
その頃の黒人音楽の主流はジャズであり、
ウェクスラーを形成したジャズを本人が語ります。
もちろんカウント・ベイシーやベニー・グッドマンなども聞いてますが、
後にソウルを生み出し、ロックの時代を生きた
ヒップな感性が垣間見えるミュージシャンを紹介するところが、
「ジャズ名盤紹介」などにはないストリートのリアリティを感じさせます。
そこで紹介されたのは、まさに後のアトランティックの源流です。
「ホット・リップス・ペイジ」
彼はトランペット奏者でありながら、歌を歌います。
そのダミ声をウェクスラーは
「ブルースでない音楽でのブルース・シンガー」と言い表します。
彼はペイジにブルースを感じたのです。
「スピリッツ・オブ・リズム」
小編成で粋な演奏達者なグループを彼は最高にヒップだと表現しています。
ボーカルのレオ・ワトスンやギターのテディ・バンなどです。
「ウディ・ハーマン」
彼の雷鳴のようなサウンドはまさにビバップ革命においても動じることなく、
大編成によるビバップである。
ウェクスラーは語ります。
それから、チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピー、
マックス・ローチ、マイルス・デイビス、ジョン・ルイスが作り上げた
「ビバップ」に強烈な刺激を受け、その熱に魘されたようです。
そして1950年代いよいよ音楽業界にウェクスラーは参入していきます。
まさに生き生きとしたジャズの指南書だと思います。
私はこんな感じで音楽のプラットホームをこのような優れた書籍に置くことで、
音楽をより楽しめると思っています。
ネットばかりではなく、本を皆さん読みましょう!
女優の松岡茉優さんもYouTubeでこう言ってましたよ。
「ネットの海を彷徨うより、本はサシで向き合ってる感じ」
ロック全般、ジャズ、ブルース、ソウル、ワールド・ミュージックなど
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福岡の中古レコード屋「アッサンブラージュ」。