僕が小さいころ「ウルトラマン怪獣大百科」とか「プロレス大百科」とか読んで、見たことのない怪獣や外国人レスラーに思いを馳せた気持ちにさせる、戦前のカントリー・ブルースのブルースマンがこの2枚のCDで49人登場する。
それと昨年、お亡くなりになられた小出斉さんの「ブルースCDガイド・ブック」の戦前ブルースの項と、昨年の12月に発売された「ブルース&ソウル・レコーズno.180 特集 戦前ブルースの世界」を読むと、そこには幼少の頃見たウルトラ怪獣や、凶悪レスラーのような感じでブルースマンが載っていて(失礼、良い意味で)、とても楽しい。
それぞれのブルースマンの個性、出身地、時代、スタイルなど、まさに音楽界の怪獣・怪人が集まっている。
ブルースの本質はもちろん、当時の深刻な黒人差別の問題など社会と切り離すことはできないが、流れてくる音楽だけを取り上げて、難しいことは考えずに、ブルースをとりあえず浴びるように聞いている。
アメリカの田舎で演奏されたこれらの音楽は、1920年代当時、都会で流れていたフレッチャー・ヘンダーソン、ルイ・アームストロング、キング・オリヴァー、ジョニー・ドッズなどのジャズ・ミュージシャンにどれほど影響を与えていたのかは分からないが、彼らジャズ・ミュージシャンがベッシー・スミスやママ・レイニーなどのバックで演奏ができたのは、やはり、同じ黒人であり、ブルース魂があったからこそであり、その後、これらのジャズ楽団がR&Bやモダン・ジャズを形成していくうえで、無くてはならないものであり、その先にある現代のロック、ジャズ、ヒップホップ、ソウルなどに脈々と流れている。
だからこそ、そのブルースが抜け落ちてる現代のロックになかなかハマれない。
もちろん現代でも無意識にブルースがあるバンドやミュージシャン、ブルースだけでない何かしらの優れた音楽的要素で、面白い音楽を作り出しているが、その数が少なくなってるのは時代であり、ビートルズ以降の音楽がメインの現在では致したがない。
それぞれの好みだが、2025年に出された新譜のレコードと、1920~30年代に録音されたカントリー・ブルース、今まであまり熱心に聞いていなかった音楽が、サブスクでどっちも聞けるとなると、僕はカントリー・ブルースを選んでいます。
もちろん、現代のR&Bやヒップホップ、ロック、DTMなどに面白いものがあれば、そちらに飛びつくこともありえます。
とりあえず、私は今カントリー・ブルースに初期衝動を感じています!
あっ!今回は「今日の一枚」ではなく「今日の二枚」だった(笑)
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