youtube更新しました、
今年いつも思ってたのは巷にあふれるビーチ・ボーイズ
「ペット・サウンズ」評です。
なぜ最高の名盤なのか?
なかなか答えようにも説明しずらい。
それを考えながら聞いてみました。
まず「素敵じゃないか」はいつものウキウキしたビーチ ボーイズ・サウンズに近いポップスですが、
リズム隊がぐつぐつ煮えたぎってます。
全編に言えるのですが、リズムはR&Bのように繰り返し同じビートをかなでています。
極端にいうとジェームス・ブラウンのようです。
しかしなが上が違います。
メロディアスにビートを無視しながら歌い、さらにハーモニーをつけます。
この時点で矛盾しています。
リズム隊がファンキーなのにメロディアス。
そこに複雑怪奇な曲に聞こえるのです。
メロディーやコーラスは王道なのですが、
注目すべきは、そのリズム隊や、
フィル・スペクターから学んだ大量の音の数です。
フルート、オルガン、シンセ?、ストリングス、ホーン、
さらにサイケの色を出すムーグも入っているのかな?
さて1曲目から「スループ・ジョンB」まで、
最初の「素敵じゃないか」リズムがグツグツ(ここが今までのBB5とは違いR&B色が強い)
煮えたぎっています。
だんだんと「スループ・ジョンB」までドラムが減って暗いサウンドになっていきます。
ここが今までのポップスとは違い、
「暗さの美学」をオーケストラ的な音の数で奏でたことが画期的なのです。
さらにモノラルであることが「暗さ」を増長させ、
きらびやかな音の数々をあえて「暗く」させ、
音の広がりを抑え、心の奥底まで訴えるようなストレートな音響に仕上げたのです。
このアルバムにはとにかく今までのようなストレートなロックンロールはありません。
フィル・スペクターはR&Bありきでしたが、
ブライアンはそこを取っぱらいました。
さて、この「取っぱらう」ことでビーチ・ボーイズはサイケの時代に挑みましたが、
フィル・スペクターはあくまでもR&Bでの「音の壁」に挑みました。
どちらが天才なのでしょうね?
ブライアンはスペクターを崇めています。
ある意味ブライアン流フリー・ミュージックである「スマイル」を作ったのは、
「フィル・スペクターには敵わない」と悟ってドラッグに手出して勝負挑んだのでしょう。
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